Laowa 15mm F4 ワイドマクロ用ディフューザーを自分で縫ってみた。
製作の経緯
このレンズはとても面白いのだが、このところよく撮っているハエトリグモくらいの大きさの被写体になると、ワーキングディスタンスは20mm前後となるので、クリップオンのフラッシュを使うと、光が当たらない。おまけに広画角なため、下手にディフューザーを使うと発光部が画面に写り込んでしまう。市販品を探してみたが、市場には見当たらない。このレンズを使っている人以外でもマクロ撮影をしている人なら、結構あるあるな話なのではないか、ということで自分で作ってみた。
何を隠そう、わたくし裁縫男子だったりするんです。
以前のシステムは2灯。
下の写真は以前のシステム。雲台より上の部分がこのレンズを使う時のシステムで2台のフラッシュとそれを支えるステー、モニタリング用のLEDランプなどをつけると、動物写真家並みの機材の重さになって、とてもじゃないが、手持ちは厳しい。ただこのシステムは縦位置も撮れるのが最大の利点なのだが、縦位置の写真の需要ってあまり無い。圧倒的に多い横位置の写真に特化して、もう少し気軽にこのレンズを使いたいということも自分で作ろうと思った理由の一つだ。
使い方
使い方はとっても簡単。クリップオンストロボに接着テープ付きのベルクロを四方に貼って、このマクロ用ディフューザーを取り付けるだけ。発光部を正面に向けて使う。中には芯材も入っているので、たるむことなくしっかりしている。気になる重さも以前と比べて、一台分のフラッシュとステーがなくなっただけで、1kgくらいは軽量化できたのではないか、と思っている。
何回も段ボールで試作品を作ってテストを繰り返して作ったのと上部に帯を付けたので、微調整が可能で、絶妙な位置と角度で発光部が写り込まないように作り込んであるのが、ささやかな自己満足。
もちろん携行のことも考えて折りたたみ式
初代のディフューザーは縫う順番を間違えて、ミシンが入らなくなって、最後は手縫いする羽目になったが、お家専用で現役なものの、折りたためないもので、少し邪険に扱っている。未熟な頃の自分を思い出したくないものね。
二代目のディフューザーは未だに現役。形は初代と一緒だが、折りたためるように改善済で、よく携行している。
そして、3代目の”マクロも撮れるディフューザー”ももちろん携行可能な折りたたみ式にした。下の写真がディフューザーの内部。ちゃんと内側に銀布を使っているのと発光部には光が回りやすい素材を使っているところがポイント。
作例
このディフューザーを作ってよかったのは、汎用性がとても高いことだ。何もLaowa 15mm f Wide Macro専用として使わなくても、全然いけそうだ。
下の写真はMacro-Nikkor 65mm f4.5でこのディフューザーを使い撮影したもの。結構いい光で当たってる。正面からフラッシュの光をあてると赤目になるが、このディフューザーでは心配無用。なぜかうちの猫もあまり嫌がらずに撮影に付き合ってくれた。目、目ヤニが?
近いうちに出る写真絵本『ちいさなハンター ハエトリグモ』(ポプラ社刊)にも同じ機材を使っているので、ぜひ、どれが、この機材で撮ってみたか探してみくださいね。